DX分析 システムマップ

【システムマップ】
システム(対象者・事業を取り巻く環境、構成する要素、その関係性)を、描き出し、可視化し、理解するためのマップ
システムマップは、事前に作成した開発要件定義を受けて、具体的にシステム構成や機能を設計する。
■システムマップ5種類の成果物
業務設計
1-1.システム化の背景・目的
・システム化が必要な背景と目的を説明した資料。
・背景:なぜシステム化が必要なのか?
目的:システム化に何を期待するのか?
1-2.システム化の対象範囲
・プロジェクトのシステム化の対象範囲を記載する。
1-3.システム化業務一覧
・業務機能構成表に対して、システム化対象業務を選定した資料。
1-4.新業務フロー
・開発するシステムを適用し、新しい業務の流れを図解した資料。
・アプリケーション機能を具体化していく中で修正になる場合もある。
1-5.システム化業務説明
・システム化の業務について、詳細な内容を記載した資料。
利用者のアクションに対、システムがどうアクションをするかを記載。
システム方式設計
2-1.ハードウェア構成図
・システムを実現するうえでのハードウェア構成を明確にする資料。
・ネットワーク(回線、ルータ、スイッチ、ファイアウォール等)
・ストレージ(ディスク装置、テープ装置等)
・サーバー(CPU、メモリ、入出力機構等)
2-2.ソフトウェア構成図
・システムを実現するうえでのソフトウェア構成を明確にする資料。
・OS(Windows、Mac-OS、Unix、Linux、iOS、Android等)
・データベース(Oracle、DB2、SQL Server、MySQL、PostgreSQL等)
・Webサーバ(Apache、nginx、IIS等)
・APサーバ(WAS、Tomcat、WebLogic、JBoss、Interstage等)
・データ連携(WebSphere MQ、HULFT)
・統合運用管理(JP1、Systemwalker、Tivoli、A-AUTO等)
2-3.ネットワーク構成図
・システムを実現するうえでネットワーク構成を明確にする資料。
2-4.アプリケーション機能構成図
・開発するシステム機能が階層的に分かる資料。
アプリケーション機能設計
3-1.画面設計
3-1-1.画面一覧
・プロジェクトで開発する画面を一覧にまとめた資料。
3-1-2.画面遷移図
・画面の流れが分かる資料。
3-1-3.画面レイアウト
・画面の具体的なイメージを明確にする資料。
3-1-4.画面入出力項目一覧
・画面の入出力項目が具体的に分かる資料。
・プルダウンのような選択項目の場合、どの値をセットするか検討が必要。
3-1-5.画面アクション定義
・画面上の動作が具体的に分かる資料。
・ユーザーアクションに、システムがどう返すかを具体的に記載する。
3-2.帳票設計
3-2-1.帳票一覧
・プロジェクトで開発する帳票を一覧にまとめた資料。
3-2-2.帳票概要
・帳票の出力場所や使い方を記載した資料。
・出力タイミング、改ページ条件、データ上の保管期間など。
3-2-3.帳票レイアウト
・帳票の具体的なイメージを明確にする資料。
3-2-4.帳票出力項目一覧
・帳票レイアウトを元に、印字する項目が具体的に分かる資料。
・どのテーブルの、どの項目から値をセットするかまで記載。
3-2-5.帳票編集定義
・帳票に印字するデータの編集方法を記載した資料。
・複雑な編集方法を持つ帳票について定義しておく。
3-3.バッチ設計
3-3-1.バッチ処理フロー
・プロジェクトで開発するバッチ機能を一覧にまとめた資料。
3-3-2.バッチ処理一覧
・バッチ処理の流れが分かる資料。
3-3-3.バッチ処理定義
・バッチ処理の具体的な入出力と処理内容が分かる資料。
3-4.テーブル・ファイル設計
3-4-1.テーブル関連図
・開発するシステムで用いるテーブルの関係性が分かる資料。
・ステムを実現する上で必要なテーブル(新作成・改廃既存・参照既存)を全て書き出す。
3-4-2.テーブル・ファイル一覧
・開発するシステムで用いるテーブルやファイルの一覧資料。
・機能の入出力で用いるファイル(txtやcsv等)についても記載する。
3-4-3.テーブル定義
各テーブルの項目名・データ型・長さ等が分かる資料。
3-4-4.ファイル定義
・各ファイルの項目名・データ型・長さ等が分かる資料。
3-4-5.CRUD図
・各テーブルが、どの機能で、作成・参照・更新・削除がされるかの資料。
3-5.外部インターフェース設計
3-5-1.外部システム関連図
・関連システムとのデータのやりとりを図解した資料。
3-5-2.外部インターフェース一覧
・関連システムとやりとりするデータを一覧にまとめた資料。
3-5-3.外部インターフェース項目定義
・関連システムとやりとりするデータの主要なデータ項目を一覧にした資料。
3-5-4.外部インターフェース処理概要
・外部システムとやりとりするデータについて、その方法を記載した資料。
非機能要件設計
4-1.性能設計
・要件定義の性能要件に対して、対応方針や評価方法を記載する。
・基準値(画面応答性、バッチ実行時間等)
・対策(アプリケーション機能や基盤設計等の資料へ反映)
・評価方法(テスト段階で、性能を評価する方法を記載)
4-2.信頼性設計
・要件定義の可用性と完全性の要件に対して、対応方針を記載する。
・可用性(使いたいときに使えるかの指標、稼働率を記載する)。
・可用性(アプリ面:障害発生時の復旧方法等。基盤面 :システム多重化、縮退運用等)
・完全性(データの欠損や不整合がないことの指標。機器の破損への対策、ログの取得など、定性的な書き方となる)。
・完全性(アプリ面:データバックアップや更新ログの取得等。基盤面 :ディスクバックアップ、アクセスログ取得等)。
4-3.拡張性設計
・要件定義の拡張性要件に対して、対応方針を記載する。
・規模の拡張性(利用者やデータの増加に伴うシステム拡張の対応策)
・機能の拡張(機能追加の対応策)
4-4.情報セキュリティ設計
・要件定義のセキュリティ要件に対して、対応方針を記載する。
・情報システムへのアクセスを制限するために、利用者IDの管理を行う。
・重要な情報に対するアクセス権限の設定を行う。
・接続に関わる不正アクセス対策(ファイアウォール機能、パケットフィルタリング、ISP サービス 等)を行う。
・無線LANのセキュリティ対策(WPA2 の導入等)を行う
・ソフトウェアの選定や購入、システム開発や保守にセキュリティを前提とした管理を行う。
4-5.テスト方針
・要件定義のテスト要件に対して、テスト方針を記載する。
・単体テスト・結合テスト・総合テスト・運用テストといった各テスト工程について、プロジェクトの特性に応じて、下記のような観点を記載する。
・テストの目的、概要、開始条件、環境、データの準備方針、実施タイミング、役割分担。
4-6.移行方針
・要件定義の移行要件に対して、移行方針を記載する。
・システム機能だけでなく、データ移行や新業務への移行等、プロジェクトの特性に応じ移行方法を記載する。
4-7.運用保守設計
・各要件を実現するに当たって運用保守業務設計、および必要な環境や機能の設計を行う。
・運用保守業務内容、役割分担と対象範囲、管理項目、必要なシステムやドキュメント、システム監視方法、データ管理方法(ログなど)、バックアップ方法、障害対応方法、など