DX事業革命その⑤ 分析編

イノベーター理論は、消費者を5つの層に分類し、新しい商品やサービスがどのように市場に普及していくのかを分析した理論。
アーリーアダプターは情報感度が高く、展示会やWeb、書籍などからも積極的に情報を取得する層。このアーリーアダプターをどう攻略するか、アーリーアダプターに当たる企業でどう上手く成功事例を作るかが、アーリーマジョリティーの開拓を行っていくための重要な戦略となる。
1st イノベーター(革新者) 2%層
最初期に製品、サービスを採用するのがイノベーター(革新者)という層。
イノベーターは情報感度が高く、新しいものを積極的に導入する好奇心を持った層。
「新しい」ということに価値を感じて、市場にまだ普及していないコストが高い製品やサービスであっても、そのユーザーの価値観に合致したモノであれば支持する。
2nd アーリーアダプター(初期採用者) 13%層
イノベーターほどではないが、これから普及するかもしれない製品やサービスにいち早く目をつけて、購入するユーザー層。
世間や業界のトレンドに敏感で、常にアンテナを高く張って情報を判断し、これから流行りそうなものを採用し、世間や業界のオピニオンリーダーやインフルエンサーになりやすい層。
★ 5つの層の中でもアーリーアダプターの攻略は特に重要だと言われている。
3rd アーリーマジョリティー(前期追随者) 35%層
情報感度は比較的高いが、新しい製品やサービスの採用に慎重なのが、アーリーマジョリティー(前期追随者)という層。
アーリーマジョリティーはアーリーアダプターの意見に大きく影響を受けるので、アーリーマジョリティーを開拓するためにはアーリーアダプターをきちんと攻略し、製品やサービスを導入する合理性をきちんと説明できなければならない。
——-「キャズム」と呼ばれる深い溝——-
DXで新しい価値を創造するための組織変革には、過半数越えの浸透を遮る壁が存在する。
4th レイトマジョリティ(後期追随者) 35%層
新しい製品やサービスについては消極的で、なかなか導入しないのがアーリーマジョリティー。
この層は、多くのユーザーがこの商品やサービスを採用している、導入側が多数派だと確証を得てから採用するユーザー層。この層を攻略するためには、まず普及率を高めなければならない。
5th ラガード(遅滞者) 15%層
市場の中でも最も保守的な層で、その製品やサービスがただ普及するだけではなく、伝統的、文化的なレベルまでその商品を採用することが一般的にならないと採用しない。
ラガードを攻略するためには、すでにその製品、サービスが世間の定番になっていることを訴求し、その次のトレンドとなりそうな新商品よりも安心できることを訴求する必要がある。
6th 普及の分岐点「普及率16%の論理」
“市場の16%にあたるイノベーターとアーリーアダプターを攻略することがその商品・サービスが普及するかの分岐点となる。
アーリーマジョリティーとレイトマジョリティの間には、「キャズム」と呼ばれる深い溝があり、その溝を超えることが市場に浸透させることが重要だとする「キャズム理論」もある。