2-5 命令と自律

2021年3月27日

「命令と自律のマトリックス」で自分の活動を分析する

目標は「他人都合の目標」と「自分都合の目標」に大きく二分類できることができた。
さらに「命令と自律のマトリックス」という分類もある。

縦列に「自立」横列に「命令」をとり、交差するセルに「あり」「なし」の基準を設定する。
そうすると次の4つの象限をもつマトリックスができる。

第Ⅰ象限 [ 自律性あり×命令あり ]
第Ⅱ象限 [ 自律性あり×命令なし ]
第Ⅲ象限 [ 自律性なし×命令あり ]
第Ⅳ象限 [ 自律性なし×命令なし ]

第Ⅱ象限 [ 自律性あり×命令なし ]は、命令なしに、まさに自発的に活動しているので、やる気の程度は断然高い

まず、第Ⅰ象限[ 自律性あり×命令あり ]について。
ここでは自律性がありかつ、命令もありなので、他人から命令された仕事を自発的に取り組んでいる状況。
前向きに取り組む仕事や勉強はこの象限に位置づけられます。

次に、第Ⅱ象限[ 自律性あり×命令なし ]。
ここでは自律性がありかつ、命令はなしなので、他の人から命令はなしで、自らの意思で活動している状況。
自分にとって価値あることや好きな活動など、命令なしにやる活動がこの第Ⅱ象限に位置づけられる。

続いて、第Ⅲ象限[ 自律性なし×命令あり ]。
ここでは自律性がなくかつ、命令はありなので、まったく自律性なしに命令された仕事をこなす状況。
機械的にする仕事や嫌々する勉強は、まさにこの第Ⅲ象限に属す。

最後は、第Ⅳ象限です [ 自律性なし×命令なし ]。
こちらは自律性も命令もないので、ただ無意味に活動時間を消費している状況。
引きこもりなどは、この第Ⅳ象限に位置づけられる。

入社したての新人は、はつらつと仕事に取り組むが、時間が経つにつれて、理想と現実のギャップに悩み出し、漫然と仕事をするようになることがままある。
これは入社当時は、第Ⅰ象限 [ 自律性あり×命令あり ]に位置づけられていた仕事が、第Ⅲ象限 [ 自律性なし×命令あり ]に落ちてしまったことを意味する。

「やる気」の面から見る命令と自律のマトリックス

さらに「命令と自律のマトリックス」を「やる気」という観点から分析してみる。

言うまでもなく一番「やる気」が欠如しているは、第Ⅳ象限 [ 自律性なし×命令なし ]の活動となる。
次に「やる気」の度合いが低いのが、第Ⅲ象限 [ 自律性なし×命令あり ]の活動だで、従わざるを得ない命令による強制が、活動の動機になっている。
三番目に「やる気」の低さで選ぶとすると、第Ⅰ象限 [ 自律性あり×命令あり ]の活動になる。
最後に第Ⅱ象限 [ 自律性あり×命令なし ]は、命令なしに、まさに自発的に活動しているので、やる気の程度は断然高いといえる。

Posted by ip103