2-2 二つの「目標」分類

2021年3月24日

そもそも「課題=目標」はコントロール可能かどうかで、二つに分類できる。

コントロールできる目標とコントロールできない目標に分けて認識する

他人の課題=コントロールできない目標
自分の課題=コントロールできる目標

アドラーは目標について考える場合、自・他の領域を分離することが大切だと指摘した。
そもそも「課題=目標」はコントロール可能かどうかで、二つに分類できる。

一つは自分の都合に関するもので、自分でコントロールできる領域の目標。
一方は他人の都合に関するもので、自分ではコントロールできない領域の目標。

自分都合の目標=コントロールできる目標

たとえば、何かの作品コンテストに出品しようとする。
時間をかけじっくりと創作意欲を高めベストな作品に仕上げたとする。
出品をするという「目標」は、自分でコントロールできる領域の目標となる。
作品を仕上げて出品するかどうかという課題は、「自分都合の目標」と呼ぶ。

他人都合の目標=コントロールできない目標

一方、作品コンテストでの入選を目標に掲げたとする。
コンテストには他にどんな作品が出品されるかわからない。
過去に評価の高かった作家が、多数参加していれば、
どんなに時間をかけ創作意欲を高めベストな作品に仕上げたとしても、入選するかは保証されるものではない。

このように、作品コンテストでの入選という目標は、他人である審査員が決めるので、
自分がいかに努力してもコントロールできない領域にある、「他人都合の目標」と呼ぶ。

結果「他人都合の目標」となる作品コンテストでの入選が、できなかったとする。
自分としては、創作意欲を高めてベストな作品に仕上げたことに納得があるのなら、落ち込む必要はない。
元々この目標は、自分でコントロールできない領域の目標であったからだ。

だからといって、反省する必要がまったくないのではない。
目標に届かなかった原因を考え、目標を達成するために次にすべきことを考えることが欠かせない。
このように、立てた目標が「自分都合の目標」か、それとも「他人都合の目標」かを考えるのが大切。
そして気持ちを切り替えて、次の目標に邁進するのが得策となる。

Posted by ip103