★-1 IP個人心理学のキーワード

2021年3月29日

アドラー心理学では、人がもつ「目標」と同時に、「劣等感」や「ライフスタイル」、「共同体生活」「仕事」「愛」、「共同体感覚」に深く着目する。

アドラー心理学の重要キーワード

♦「目標」=人の行為や行動を理解するには、その人の目標を知る必要がある。

♦「劣等感」=劣等感を肯定的にとらえ、人に有用なものを生み出す原動力と考えた。

♦「ライフスタイル」=その人がもつ人生に対する根本的態度。人生の目標や、目標に向かう態度も含む。

♦「人生の三つの課題」=共同体生活、仕事、愛。この三つの課題に適切に対処することが求められる。

♦劣等感=「人類に有用なものを生み出す原動力」

「目標」はアドラー心理学を理解する上で重要なキーワードだが、同じく「劣等感」も重要なキーワードだ。
アドラー心理学が注目する「劣等感」とは何か、劣等感を肯定的にとらえ、人に有用なものを生み出す原動力と考えた。

自分の肉体や特徴・能力が他と比較し、
劣っていると判断したときに生じる負い目や恥ずかしい感情が「劣等感」。
アドラーはこの劣等感こそが原動力となって、
人類は共同体や言葉、宗教、哲学など様々なものを生み出したと考えた。

人類は他の動物と比較して、多くの能力が劣っている。
走るのが遅く、空も飛べない。
力も弱く獣に襲われたら、たちまち命を失う。

人類はこの非力さに劣等感をもち、
ゆえに劣等感を補償するために「共同体」を構築し、
集団で他の動物の強力な能力に対抗した。

共同体を構築するには、集団の意思疎通が重要となり、
そこで言葉を生み出し、共同体のメンバーが相互コミュニケーションをできるようにした。

このように、人類は劣等感を克服するために様々な仕組みやモノを発明したとアドラーは考えた。

目的や目標にアプローチする態度=生き方としての「ライフスタイル」

「劣等感」は人がもつ「目標」とも深く関連する。劣等感を克服するには、そのために何かを達成するための目標をもつ必要があるから。
そして、その人がもつ目的や目標にアプローチする態度を、アドラーは「ライフスタイル」と呼ぶ。

人は場合によって不適切な目標をもつことがあり、
不適切な目標を前提にした「ライフスタイル」は、生きる上で不都合なものとなる。
人がもつ根本的な「目標」を明らかにすることは、その人がもつ「ライフスタイル」を明らかすることとほぼ同義になる。
よってアドラー心理学では、その人がもつ不適切な「ライフスタイル」を明らかにし、適切な「ライフスタイル」に修正するよう背中を押す。

人生独自のライフスタイル「三つの課題」=「共同体生活」「仕事」「愛」

独自のライフスタイルを歩む際に、人には大きく三つの課題が生じる。
それは「共同体生活」「仕事」「愛」。
これら三つの課題にいかに対処するかが、幸福な生活を送る鍵になると、アドラー心理学では考える。

共同体感覚とは、他の人に貢献した際に生じる感情。
この感情が生じるように共同体生活、仕事、愛に取り組むことが大事だと、アドラー心理学では考える。

このようにアドラー心理学では、人がもつ「目標」と同時に、「劣等感」や「ライフスタイル」、「共同体生活」「仕事」「愛」、「共同体感覚」に深く着目する。

このほかにも、「劣等コンプレックス」「優越コンプレックス」「権力への意志」「コモンセンス」「私的論理」「決定論」など重要なキーワードがある。

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Posted by ip103