CPS(サイバーフィジカルシステム)

2021年2月5日

フィジカルシステム=現実世界で、センサーシステムが収集した情報をサイバー空間でコンピューター技術を活用し解析。経験や勘ではなく、定量的な分析で、あらゆる産業へ役立てようという取り組みです。
例を挙げれば、自動運転がわかりやすいでしょう。自動車のセンサーがフィジカルの様々な情報を収集し、AI・IT技術(サイバー)が分析したうえで、駆動系(フィジカル)を動かす。自動車に限らず、ロボットやドローンなどでも、基本的にはこの流れがベースになってきます。

CPSとIoT(モノのインターネット)は似ている概念だと言えます。その違いは、IoTがクラウドなどのサイバー空間に“つながること”を強く意識しているのに対し、CPSは、サイバー空間上での分析・解析および現実世界へのフィードバックまで含めていることです。
つまり、見方にはよっては、IoTはCPSにおける情報伝達までを担う、一部だとも考えられるでしょう。より包括的な概念がCPSには含まれています。

現実空間とサイバー空間が一体化し、データの収集から蓄積、解析、フィードバックまでを一貫して行うCPS。
すでにITが社会インフラとなり、複雑化が進む時代において、今後はますます存在感を高めていくでしょう。世の中の核となる技術として、“すべての前提”となる日も遠くはないはずです。