4-4 DX分析 BPR推進

2020年12月19日

DX分析 BPR推進
業務内容やフロー、組織の構造などを根本的に見直し、再設計

BPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)とは、現在の社内の業務内容やフロー、組織の構造などを根本的に見直し、再設計すること

企業では、仕事の効率化を目指し業務改善を行っている。
しかしBPRは、ただ業務そのものを改善するのではない。

BPRのR(リエンジニアリング)には、根本から再構築するという意味がある。現存のルールを見直し、ビジネスを成功させるためのルールを構築し、成功するプロセスをつくり上げるのがBPR。

■根本的に構造改革

  • 今なぜ、それをどうして実施しているのか、根本から問いかける。

■抜本的に構造改革

  • 古くなった要素を思い切って捨てる。慣習だけで進めてきた業務などがあれば、それを切り捨て改善していくことが必要。

■劇的に構造改革

  • 大きな改善をすること。少しだけの改善や部分的な改善では、大きな成果を得られない。変革をするのなら、できる限り大胆に変化を成し遂げる。

■プロセスを構造改革

  • 複数の要素をプロセスに取り込んで、顧客に価値を与えるアウトプットを伴う行動に変える。

■BPRと5つのステップ

STEP.1 検討=目的・目標の設定、対象とする業務範囲の設定

  • 目的・目標設定
    階層の異なる社員それぞれから改善すべき点を、トップからは企業戦略に応じた改善点を聞き出す。それぞれの役割と立場から話し合い、企業戦略にのっとった目的・目標となるよう調整する。
  • 対象業務範囲の設定

    事業システムの再構築単位であるBSU(ビジネス・システム・ユニット)を明らかにする。成功率を高めるには、どこまでが対象か明確にする。

STEP.2 分析=業務内容、フロー、組織についての分析・課題の把握

  • 分析し、課題を把握
    分析ツールを用いて、現状のプロセスがもたらす課題などを洗い出し、改善方法を検討する。課題を洗い出す際は、解決への施策が見えるような方法で行う。
  • 分析ツール
    具体的な目標設定
    現状を分析したマップ製作
    スコアカード作成
    BPRのポイントを検討
    効果の評価

STEP.3 設計=戦略・方針の策定、実施方法の検討、ビジネスプロセスの設計

  • 洗い出した現状や課題から、改善に向けた戦略や方針を策定する。最初からやり直すことのないようあらゆる戦略を出し、そこから全員が納得できる戦略を決定する。
  • システムや業務内容、業務の流れなどがバラバラになっているビジネスプロセスの標準化、アウトソースできる業務などについても検討。
  • あらゆる問題点や課題を、限られた時間の中で改善するのは難しい。さまざまな課題や問題点から、効果の高いものから優先順位をつけ、具体的なプロセスを設計する。
  • 取引先も含めたメンバーの構成、投資額に対するコストなどの設計を行う。重要なのは社内全体で共通認識を持ち、進めていく。各部門で内容を共有しながら設計する。

STEP.4 実施=変更の実施

  • トップから「BPRの必要性と目的、ゴール」を発表する時間を設け、社員と共有しながら進める。
  • BPRは大がかりな変革、既存のビジネスプロセスを改善するには、時間がかかるので、最終的なゴール以外に短期的目標も立てる。プロジェクト内に目安を設けるマイルストーン方式にて、方針が逸れていないか、目的をクリアしているかを確認する。

STEP.5 モニタリング・評価=業務モニタリング、効果測定・達成度評価

  • ビジネスプロセスに問題はないか、進み具合はどうか。
  • 問題があった場合、何が問題か。
  • 効果や成果はどのくらいか。

4-4 DX分析 プロセスマイニング」に続く。

Posted by exa103