4-4 DX分析 ヒアリングアンケート

2020年12月19日

DX分析 ヒアリング・アンケート
ユーザーや担当者さえも気付いていない無意識を引き出す

デプス・インタビューの手法を使い、ユーザーや担当者さえも気付いていない無意識を引き出す必要がある。

※以下対象者を、社外であればユーザー・社内であれば担当者と置き換える。

■ヒアリング・アンケートの準備

  1. 対象者の選定方法
    ・利用している対象者から優先度の高い対象者を選ぶ
    ・仮説条件に合う身近な対象者を選ぶ
  2. 対象者の人数
    ・10名程度が理想です。
    ・時間や予算などの制約条件が厳しい場合は、5名程度。
     
  3. 質問者と対象者の構成
    ・質問者は、理想的にはマンツーマン
    ・リサーチチームの場合は、2~3名(質問者・観察者、記録者)
    ・対象者側は、1名~複数名(個人・夫婦・家族など)
     
  4. 内容の記録方法
    ・「音声」「映像」「現場での書取り」で記録。
    ・ボイスレコーダー、ビデオカメラ、ノート、ペンなどの準備
     
  5. ヒアリングの実施場所
    ・聞き出したいテーマが行われる現場 = フィールドで実施。
     
  6. ヒアリングの時間
    ・一般的には90~120分くらい。
     
  7. 質問の項目内容
    ・仮説をもとに必ず聞くべきこと、確かめるべきこと。
    ・テーマに関連した直接的な考え、感情、行動。
    ・質問を起点とした対話の流れに応じて臨機応変に、質問の変更や追加を行う。

■ヒアリング・アンケートの実施

  1. 質問の仕方
    ・何のための調査なのか、「知る目的」を明確にする。
    ・対象者との信頼関係と雰囲気を大切にする。
    ・対象者に共感と理解の気持ちを持つ。
    ・「過去~現在~未来」を聞く
    ・対象者を誘導しない
    ・最低限聞きたい質問を対象者に尋ね、「なぜ?」を繰り返してさらにそれを掘り下げて拡張していく質問を投げかけていく。
    ・その理由やきっかけ。
    ・それによって何を期待するか。
    ・繰り返し出てくるキーワードや気になる事柄を、適宜質問の中心に持ってきて、掘り下げと拡張を繰り返す。
    ・「ある考え」を聞いたら、それをどう「行動」しているのか。
    ・「ある行動」が気になったら、その行動をしているときに「何を考え」ているのか、どんな「気持ち」なのか。

■ヒアリング・アンケート結果の活用

  1. 回答内容の分析と活用
    ・インタビュー内容を文字で書き起こす。
    ・特徴的な発言や行動、しぐさを短いセンテンス単位でクラスタ化してリスト化する。
    ・具体的な発言や行動を、「心の声」に置き換えする。
    ・「心の声」をさらに「価値」に置き換えて、解釈・推察される「期待価値」と「未充足価値」として抽出する。
    ・「抽出価値」を1つ1つのカードにして、近いものや相関性をもつもの同士グルーピングする。
    ・個々の「価値」をいくつかのカタマリにして、それぞれの価値のカタマリをさらに相関性をもったグループに分けて「◯◯な価値」などとラベルを付ける。

4-4 DX分析 BPR推進」に続く。

Posted by exa103