4-1 DX発想 デジタルファースト

2020年12月18日

DX発想 デジタルファースト
デジタルファースト、事業においてデジタル化を優先した業務を行う

【デジタルファースト】
事業においてデジタル化を優先した業務を行うこと。

「クラウドファースト」はITシステムの設計や移行をする際に、クラウドサービスの利用を優先することですが、「デジタルファースト」はそのクラウドファーストをも含む、広範囲に適用する思考。

■デジタル化の目的再定義

  • テクノロジーの進化の速さに対応
    2020年には、PCやインターネットといったデジタルが、当たり前のように身近に存在していた世代=「デジタルネイティブ」が社会の50%を占めるといわれている。

    情報化社会は加速していく。新しい働き方を提供するためと、顧客や取引先とのデジタルコミュニケーションに対応するために、デジタル化されたビジネス環境の構築が大切。
     
  • 新たなビジネスモデルの先行に対応
    デジタル技術を駆使することにより、既存のビジネスの枠組みを超え、新たな価値を創造する。

    AIOps を活用することで、組織はイベント量を削減し、根本原因を迅速に突き止めることができる。新しいサービスアシュアランス技術は、何百ものツールからのデータを一括に統合して、ITリソースと依存関係を発見し、問題を迅速に解決することができる。

    ロボティクス・プロセス・オートメーション(RPA)によるバックオフィスの合理化、IoT分析によるインテリジェントな製造の推進、計画の監視とスケジューリングの自動化を実現する。

    進化するITとプロセスは、組織のポリシーと権限の効率的な管理、外部および内部からの脅威の特定、メインフレームへのアクセスのロックダウン、規制への準拠、消費者のプライバシーの保護に高性能の威力を備える。
     
  • 開発手法の変革に対応
    AI/機械学習とDevOps、ハイブリッドIT管理、セキュリティ、リスク&ガバナンスなどのソリューションでより優れたスピードとデリバリのスループットを達成するという選択がある。

    しかし、クラウドのデプロイメントモデルを活用して新しいチャネルや市場に展開したり、スループットを向上させたり、長い間閉じ込められていたデータを表面化させたり、高度なアナリティクスに広くアクセスできるようにしたりするなど、地道に達成できることはもっとたくさんある。最初に何を達成しようとしているのか、十分に大きな構想を描き、組織の現状に応じた戦略を選択することもできる。

■デジタルベースの事業創造

  • 顧客ニーズの多様化に対応
    企業だけでなく一般消費者もインターネットを駆使して情報収集を行い、購入する商品やサービスを選択する。ユーザーの購買行動を把握し、ニーズに応え続けるために、企業もデジタル化を行い、変化し続ける必要がある。
     
  • 不要なシステムの無駄に対応
    ヒト・モノ・カネ・業務といったさまざまな要素の現状を分析し、どこにデジタルファーストのニーズがあるかを可視化する。
    可視化するためには、一部の意見ではなく、なるべく多くの意見を集約することを意識する。
    自動化による業務効率化、コストや管理スペースの削減など、身の回りの業務で煩雑な作業がないか、日々の業務でどの作業に時間がかかっているかといったさまざまな角度から、振り返って考えることが重要。

■デザインの拡張

  • 伝統的「アート思考」は必須
    実現性やニーズに関係なく、自分の自由な発想を起点にアイデアを創出する 。ユーザーやクライアントのニーズを探り、捉え、それを満たすアイデアを創出します。

    すでにあるプロダクトをさらに飛躍させる「デザイン思考」の場合、1→100の段階では有効な手段となり得るが、0→1の場合は、非現実的で独創的な発想も必要になる。「アート思考」は、ありえないことをあえて発想するプロセスを行うことができ、視野が拡張され、競合とは一線を画すイノベーティブなアイデアを作り出すことができる。
     
  • 「デザイン思考」に対応
    AIを活用した「デザイン思考」は、多様化し、複雑化した昨今では、仮説を立てたら即座にプロトタイプをリリースし、高速でサイクルを回すメリットが生まれてきた。
    ”とりあえず”アイデアを提案してくれる程度レベルを超えた、ユーザーも気づかない本質的なニーズを見つけ、変革させるイノベーションの領域に迫ってきている。
     
  • コンピュテーショナルデザインへの挑戦
    デザイン創造のプロセスのなかで「デザイン思考」自体にコンピュータを使うことをcomputational=コンピュテーショナルデザインと呼ぶ。

    クルマや建築などで、AIを使って設計を最適化する動きが広がっている。条件をもとにコンピューターに設計案をシミュレーションさせ、納得できるものだけを採用する。

4-1 DX発想 価値協創」へ続く。

Posted by exa103