3-1 DX原理 ニューノーマル
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「ニューノーマル」とは、社会的に大きな影響を与えるできごとが社会に変化をおこし、新しい常識や常態が生まれることを指す。
■3度のニューノーマル
- 第1波 インターネットの本格的な普及(2000年代 IT革新)
- 第2波 CSRやSDGsなどの企業責任追及(2009年以降 リーマンショック後)
- 第3波 DXやテレワークなどへの対応(2020年以降 コロナショック後)
■第3のニューノーマル(DXとコロナの影響)
- 社内でのコミュニケーション
恒常的なテレワークの活用による、働き方改革の推進
成果による労働管理が加速する可能性も。評価制度の見直しが必要
- 取引先との関係
企業間取引にもITが積極的に活用される。
- 消費者との関係
事業活動でも接触機会を削減する取り組みが基本。
顧客第一主義を転換し、サービスレベルの見直しが進む。
- 衛生管理の再認識
オフィスの見直しが進み、従業員の居住地も変化する。
■ニューノーマルの具体的取組
- プル型ビジネスモデルへの転換
カスタマーの需要を認知して、小売り情報を拾い無駄のない生産モデルを実現する。そのためにはサプライチェーンの情報共有が必要。
- マスカスタマイゼーション(一品大量生産)
製造業におけるマスプロダクション(大量生産)とカスタマイゼーション(個別設計・生産)を組み合わせた考え方。低コストかつ短納期を特徴とする大量生産と、個々の顧客ニーズを的確に満たす個別設計・生産の両方の性質をあわせ持つ。在庫削減かつ個別の需要に対応する取り組みができる。
- 産業構造の変革
ビジネスとプレーヤーの変化。モノ売りからコト売りビジネスへ製造業から提供価値サービス業への転換、サービスデザイン思想の必要。
- BCP(事業継続計画)の充実
今後もBCPが必要になる災害などは確実にくるので、ライバル企業に差をつける機会にする。
- 業務の生産性が向上
デジタルレイバー(仮想労働者)と呼ばれるRPAなどからイメージしやすいように、DXを導入すると業務の生産性が向上する。また、ビジネスの利益率の向上にも期待できる。
- データ開示=協業
実現する土壌として企業の在り方自体を見直す、非競合領域の開放志向が増す。
- 投資判断
まずはしてみるという、自律分散型の経営構造へのビジネスモデルへの転換が必要、失敗を許容できるほどの投資覚悟が必要。
■アフターデジタル
- モバイル、IoTセンシングなどにより、オフラインだったすべての行動が、次々にオンラインと融合し、デジタル浸透社会になってきた。
融合が進み切ると、すべてのリアルはデジタルに包含される。
顧客との接点、接しかたは、「つねに、デジタルでお客様と接するのが当たり前。たまに、お客様はリアルで会いに来てくれる」という状況になる。
- 行動データを使えば、最適なタイミングに最適なコンテンツを提供できる。行動データの時代では、価値提供の方法が、従来よりも細かくなる。
提供の最適なタイミングがわかると、その人のモーメント、状況にあわせた価値提供が可能。このアプローチが“できる”と“できない”とでは、大きな差になる。
- ニューノーマル第3波となる、DXやテレワークなどへの対応の後に「アフターデジタル」の状況がくる。
「3-2 DX技術 コネクテッド」へ続く。