2-6 経営システム 法務

2020年12月18日

経営システム 法務
法務の分野は・アーキテクチャ、規範、市場

デジタル化社会において、ソフトウェアとハードウェアが人の振る舞いに対し制約を行うアーキテクチャ(コード)により、規制をすることができる。

DXを進めるにあたり、法務担当者は単に法律のことだけを考えればよいのではなく、アーキテクチャ、規範、市場の観点からの分析が重要

法務担当は、このアーキテクチャに関する見識と、それに関連する技術を理解することが求められる。

  • 規制
    コードの例として、IDやパスワードによるアクセス制限、コピー防止機能によるコピー制限などがある。制限コードがあるとシステムにアクセスやコピーができないといったように、法律以上に強力な規制となる。

    SNSの運営事業者が、誤った主張が含まれているとして、利用規約に基づいてコメントを削除することも、サイバー空間において人に対する規制を行うアーキテクチャであり、コードの一例。
  • 法律
    契約法、知的財産法、個人情報保護法、独占禁止法、各種業法がある。

    1. 一般的なデータ(下記2~9以外のデータ)
    2. 契約によって規律されるデータ
    3. 不正競争防止法により保護されるデータ
    4. 知的財産権の対象となるデータ
    5. 不法行為法(民法)により保護されるデータ
    6. パーソナルデータ
    7. 刑法・不正アクセス禁止法により保護されるデータ
    8. 独占禁止法により規律されるデータ
    9. その他法律により規律されるデータ

サービスが社会的批判を浴びるものではないか、適法かといったことを検証したうえで、プラットフォームを設計する必要がある。

DXにおいて企業の新しいチャレンジとなることが多いため、法務が保守的な考え方では、DXの抵抗勢力になってしまう恐れもある。むしろ、DXを進める事業部と一緒になって、目的を達成するためにどのようにすればよいのか、という視点から考えることが重要。

2-7 経営システム 資金調達」 に続く。

Posted by exa103